現金で持つよりも不動産で持った方が楽

 60歳で定年退職後無収入で20年間を悠々自適で暮らそうとすると、1億円ぐらいが必要になるという話はしました。

 退職金もゼロ、年金も貰えなかったとしたらという仮定でしたが、私自身も実際は少しはもらえるだろうと思っています。もちろん、現状65歳からの支給となっている年金が20年後も65歳で貰えるとは思っていません。政府の有識者会議なんかでも70歳に引き上げないと年金がもたないという勧告もありましたし、支給額も減らさないともたないとも言われています。もしかしたら、現行の賦課方式の年金制度が廃止されて、民進党が主張するベーシックインカムのような制度が導入されるかも知れません。まあ、いずれにせよ、今まで年金を払っていて60歳から80歳までの間に一切年金がないというのは少し考えづらい。

 悠々自適の生活をするのに必要な1億円の内、または旅行や外食などにはあまり縁がない生活(総務省のデータでは高齢夫婦の月の支出は約26万円)をする月に25万円×12か月×20年=6000万円の内、いくら年金と退職金で賄えるのかという話になります。

 しかし、退職金がない中小企業のサラリーマンと公務員では条件が違うでしょうし、年金の貰える額や期間についても不透明で予想がし難いので、まずは全く貰えないと仮定した数字を出し、そこから各々自分が貰えると思う金額を引けば老後に自分が必要となる金額が出せることになります。

 そこで、

悠々自適の生活・・・月に40万×12か月×20年=約1億円必要
旅行や外食は控える生活・・・月に25万円×12か月×20年=6000万円必要

 となります。ここまでは良いですね?

 普通のサラリーマンが60歳までに1億円貯めるなんて不可能ですし、6000万だって無理だと思います。

 でも、この数字を分解してみると面白いことがわかります。6000万の根拠は月に25万円の生活費×12か月で1年間に300万円ですよね。20年かけて6000万を毎年切り崩していくという発想です。

 年間300万入れば良いんですよね?だったら利回り10%で3000万円のアパート一棟持てばそれで解決じゃないですか。

 3000万のアパートから1年間で300万家賃が入っても、次の年になったらアパートの価値が2700万円になっちゃって家賃が270万円しか入ってこなくなったとか、10年経ったら価値がゼロになって家賃が入ってこなくなるなんてことは基本的にはないんですよね。

 ただし、10年経つと家賃は1~2割下がると思っておいた方が良いでしょう。20年経ったら3割は下がると計算しましょう。20年間の平均でざっくりと2割減ると計算したとすると、3800万ぐらいのアパートを持てばOKということになります。

 しかも、6000万円を切り崩して生活していた人は20年後にお金が尽きてしまいますが、アパートで持っていた場合、21年後も変わらず家賃が入り続けます。

 悠々自適の生活のために1億円必要だった場合でも、6000万ぐらいのアパートを持てば死ぬまで快適に暮らせるでしょう。

 現金という形の資産で持つよりも、不動産という形の資産で持つ方が遥かに楽で、しかも80歳以降も生きる場合(長生きリスク)、現金で持っていた人はお金がなくなってしまい、生活できなくなってしまいます。

 アパート一棟でなくても構いません。小さな戸建てや区分所有のマンションをコツコツと定年まで買い続けても良いのです。定年時に3000万とか4000万とかの金額を持ってアパートやマンションを購入するのではなく、数百万単位のものをコツコツ買い進める形でもなんの問題もありません。

 また、アパートを購入するにしても現金で購入する人はあまりいません。普通は銀行からお金を借りて購入します。なので、例えば40歳の時点で20年ローンを組み、3000万のアパートを購入しておけばローンは家賃で払い、60歳になった段階でローンの終わったアパートを所有しているということが出来るのです。

 現金で何千万も貯めるよりもよっぽど楽で遥かに現実的なのです。

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