節税目的の不動産投資

 よく節税目的で不動産投資をしているという人がいます。不動産屋もそのようにして新築ワンルームマンション投資などを勧めてきたりもします。

 これ本当に私不思議で、いまだに不動産投資を節税目的で行っている理由が理解できないんですよ。

 確かに買った次の年とかは大幅な節税になるんです。そもそも家賃も丸一年分入るわけではないし(12月に買ったらほとんど家賃収入はないですからね)、購入時の諸費用や租税公課で赤字になりますから。

 赤字になるのだから当然税金は払いません。その際に不動産所得は給与所得と合算なので節税にはなります。でも、その次の年からは確実に税金は増えてしまいます。

 いや、確実ではないですね。きちんと不動産経営が出来ていて家賃収入を得ていれば、普通は税金が増えます。

 普通はというのは、耐用年数を過ぎた古い物件を購入して、なおかつ購入の際に建物など償却できる部分を高額にして契約していれば、数年間は実際に赤字になっていなくても減価償却だけで税金を安くすることは可能という意味で、通常の物件を通常の価格で購入した場合は中々そういう形にはなりません。

 ということで、ちゃんと不動産投資が出来ていれば税金は多くなります。

 これを節税目的で不動産投資をしているということになると、毎年常に赤字にしていなくてはなりません。

 また、通常不動産投資はローンを組んで物件を購入します。そして黒字なのにも関わらずローンを払うと月々の収入と支出という点で見ればマイナスになることはよくあることです。それでも税制上は黒字なので税金は払わないといけません(貸借対照表上は負債が圧縮されて純資産が増えることになるため)。

 つまり、節税のためには実際にはローンを払えば赤字になるだけでなく、税制上すら赤字にしなくてはいけないわけですから、毎月のキャッシュフローという意味ではほんの少し赤字というぐらいではなく大幅な赤字にしないと節税の目的を果たすことはできません。

 なぜこれを目的とする人がいるのでしょうか。例えば、その人の所得にもよりますが仮に税率が30%とすると、税金を3000円安くするために1万円の赤字を出すということになります。計7000円損していますよね。

 私に1万円くれたら3000円差し上げますと言われて1万円くれる人はいないですよね。

 節税目的で不動産投資、いまだに謎です...

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